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2018-09

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記憶の子供――きっかけと努力(2)

(前回より続き)

「中学生になると、今までと違って勉強が難しくなる。テストで、順位が出るようにもなる。頑張らないと、たいへんなことになるぞ」
今でも、中学の新入生の多くが、大人たちからおどかされていることでしょう。
多くの子は、「また言ってる」と聞き流すだけか、ただ心配しているだけで何もしない、もしくはお茶濁し程度にテスト前にちょっと勉強するくらいです。

しかし、綾菜さん(仮名)は違いました。
大人のおどかしを言葉どおりに受け止め、「これはたいへんなことになった」とばかりに、入学してからすぐ猛勉強を始めたのです。よく確かめもしないで行動する性格は健在でした。
トップレベル以外の子のほとんどがまだ小学生気分でいる時に、必死に勉強しているのですから、最初の定期テストが悪いはずがありません。230人中30番くらいで、あまり勉強が得意でない彼女としては、かなり良い結果になりました。先生達や他の小学校から来た子たちには、そこそこ成績優秀な子と映ったようです。

順位が出てから、大人たちの話が大袈裟であったことに、彼女はやっと気がつきました。
次の定期テストでは、かなり勉強量を減らしたため、順位は80番くらいに下がりました。これが本来の成績と彼女は納得していたのですが、先生たちはそうはいきません。
激しい変動に驚き、担任や各科目の先生たちが、
「何か悩み事でもあるの、綾菜さん? ひとりで抱えていないで、よかったら先生にも話してね。話すだけでも楽になるものだよ」
と、妙に優しい口調で声をかけてきたそうです。
「何にもありません」
と言っても、余計心配そうな顔になるだけで、信じてくれません。
彼女にすれば、うっとうしいやら、気色悪いやら。
友達まで同じようなことを言うのにも閉口したそうです。

これに懲りてまた猛勉強をしたため、次の定期テストの順位はかなり初回に近づきました。
周囲はホッとし、以後、綾菜さんは「そこそこ上位」という立場を維持するために、かなりの努力を続けることになりました。
ありもしない悩みを探られるのはこりごり、というわけです。
元来、机にじっと座って活字を追っているようなことが嫌いで、運動をするのが何より好きな子です。彼女にすればかなり理不尽な状況で、
「綾は勉強なんて大嫌いなのに、何でこんなに勉強ばっかりしなきゃならないの!? お兄ちゃんは百番くらいでよかったのに、綾はその半分より上にいないといけないなんておかしい! 兄妹なら、平等に扱ってほしいよね!」
と、たびたび怒っていました。
それを聞くたび、彼女の兄は
「早とちりしたお前が悪いんじゃないか」
と言い返していましたが。
(続く)

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