作文のポイント・書けないテーマを与えられたら
学校の課題や入試などで、どう書けばよいか思いつかないテーマを与えられることがあります。「10年後の自分について書け」と要求されても、そんな漠然とした未来のことなど、どう書いたものか、いくら考えても思いつかないかもしれません。そういう場合は、「10年後の自分」ばかり考えていないで、社会や国家などの空間のひろがり、過去や現在など時間のひろがりに目を移すと、書くべきポイントが見えてきます。これについては「小論文(論理的な文)を書く視点」で説明しましたので、よければ一読願います。
しかしこのような想像しにくいからという理由ではなく、やむを得ぬ事情により、そのテーマでは書き難い場合もあります。例えば「高校時代でもっとも印象に残っていることを書け」と求められたとしても、病気の治療と療養のために行事にもほとんど参加できなかった人なら、まず材料探しで途方にくれるかもしれません。学校の課題や添削なら指導者と相談できますが、入試や入社試験で出題されたら、あきらめるか、無理でも書くか、どちらかしかありません。事情はそれぞれですので責任ある提案はできませんが、こんな考え方もあるという例としてお読みください。
課題である「高校時代の思い出」探しはちょっと一休みして、それを出題した側の意図を考えてみましょう。相手は合否の判定のために出題したのですから、受験者に求めているのは国語力に加え、
1.受験生の人柄についての情報
2.過去を冷静に見つめ、分析する力
3.過去の体験から何を学んだか
といったあたりでしょう。暇つぶしに面白い話を求めているのではありませんから、珍しい話、変ったネタを書く必要はありません。第一、あなたにとっては珍しい経験であっても、数多くの答案を読む採点者は「またか」と思うだけでしょう。下手をすれば
「陳腐な話題を斬新なつもりで書いているところを見ると、こいつはロクに読書もしていないのではないか」
と疑われかねません。
文化祭の出し物で頑張って成功させた。部活であきらめずに頑張った。このような経験があるのならもちろんそれを書けばよいのですが、大部分の作文も同様の内容です。無個性と見られやすいのは仕方ありません。
むしろ世間的にはマイナスの経験を書き、そこから大切なことを学んだ、と展開してはどうでしょうか。私はナイナスをプラスに転化する力がある、とアピールするわけです。
病気の治療と療養のために、学校に少ししか通えなかったのなら、日々を怠惰に過ごす同学年の者達に比べ、あなたはその「平凡な時間」がいかにかけがえの無いものか、痛いほど心得ているでしょう。ならば前半でその経緯を具体的に描写し、後半で
毎日の「平凡で退屈な日々」が永遠に続くと私たちは思いがちだ。しかし何か事情があれば、そのような日々はたやすく失われてしまう。何ともはかない、だからこそかけがえの無い時間である。「平凡で退屈な日々」と思いがちな毎日を、私はそれが消えても悔いることのないよう、精一杯過ごしたい。
という内容を、もう少し具体的に書くのはどうでしょうか。「部活で頑張った」型よりずっと説得力があるはずです。「高校時代」とは「高校生である時期」という意味であり、文科省に認可された学校施設内の出来事を書けという意味ではない点に注意してください。「高校生活」なら、「自分が高校生であった時の生活」と読みかえればよいのです。
高校時代にマイナスの経験がまったく無いという人はほとんどいないでしょう。
• 友人、教師とのトラブル。
• 進路をめぐる家族との対立、喧嘩。
• 不登校の経験。
• 考えの甘さから○○で大失敗。
私の塾に来ていた者のなかには、高校時代の半「不良」体験を、後に営業の仕事で生かした例もありました。反省すべき点は反省した上で、そのマイナスの経験から何を自分は学んだかを、ありきたりの言葉で綺麗に飾らず、自分の言葉で具体的に書いてください。みっともなくてもかまいません。受験とは、「私はマイナスの経験や『何も無い』状況からさえも学ぶ力がある、実際学んでいる」とアピールする場です。

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しかしこのような想像しにくいからという理由ではなく、やむを得ぬ事情により、そのテーマでは書き難い場合もあります。例えば「高校時代でもっとも印象に残っていることを書け」と求められたとしても、病気の治療と療養のために行事にもほとんど参加できなかった人なら、まず材料探しで途方にくれるかもしれません。学校の課題や添削なら指導者と相談できますが、入試や入社試験で出題されたら、あきらめるか、無理でも書くか、どちらかしかありません。事情はそれぞれですので責任ある提案はできませんが、こんな考え方もあるという例としてお読みください。
課題である「高校時代の思い出」探しはちょっと一休みして、それを出題した側の意図を考えてみましょう。相手は合否の判定のために出題したのですから、受験者に求めているのは国語力に加え、
1.受験生の人柄についての情報
2.過去を冷静に見つめ、分析する力
3.過去の体験から何を学んだか
といったあたりでしょう。暇つぶしに面白い話を求めているのではありませんから、珍しい話、変ったネタを書く必要はありません。第一、あなたにとっては珍しい経験であっても、数多くの答案を読む採点者は「またか」と思うだけでしょう。下手をすれば
「陳腐な話題を斬新なつもりで書いているところを見ると、こいつはロクに読書もしていないのではないか」
と疑われかねません。
文化祭の出し物で頑張って成功させた。部活であきらめずに頑張った。このような経験があるのならもちろんそれを書けばよいのですが、大部分の作文も同様の内容です。無個性と見られやすいのは仕方ありません。
むしろ世間的にはマイナスの経験を書き、そこから大切なことを学んだ、と展開してはどうでしょうか。私はナイナスをプラスに転化する力がある、とアピールするわけです。
病気の治療と療養のために、学校に少ししか通えなかったのなら、日々を怠惰に過ごす同学年の者達に比べ、あなたはその「平凡な時間」がいかにかけがえの無いものか、痛いほど心得ているでしょう。ならば前半でその経緯を具体的に描写し、後半で
毎日の「平凡で退屈な日々」が永遠に続くと私たちは思いがちだ。しかし何か事情があれば、そのような日々はたやすく失われてしまう。何ともはかない、だからこそかけがえの無い時間である。「平凡で退屈な日々」と思いがちな毎日を、私はそれが消えても悔いることのないよう、精一杯過ごしたい。
という内容を、もう少し具体的に書くのはどうでしょうか。「部活で頑張った」型よりずっと説得力があるはずです。「高校時代」とは「高校生である時期」という意味であり、文科省に認可された学校施設内の出来事を書けという意味ではない点に注意してください。「高校生活」なら、「自分が高校生であった時の生活」と読みかえればよいのです。
高校時代にマイナスの経験がまったく無いという人はほとんどいないでしょう。
• 友人、教師とのトラブル。
• 進路をめぐる家族との対立、喧嘩。
• 不登校の経験。
• 考えの甘さから○○で大失敗。
私の塾に来ていた者のなかには、高校時代の半「不良」体験を、後に営業の仕事で生かした例もありました。反省すべき点は反省した上で、そのマイナスの経験から何を自分は学んだかを、ありきたりの言葉で綺麗に飾らず、自分の言葉で具体的に書いてください。みっともなくてもかまいません。受験とは、「私はマイナスの経験や『何も無い』状況からさえも学ぶ力がある、実際学んでいる」とアピールする場です。

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