小論文(論理的な文)の注意点(1) (06.10.13改)
以下は論理的な文を書く際の基本的な注意点です。他の記事と一部内容が重複しますが、確認としてお読みください。
【適切な字数で書く】
制限字数の9割以上。800字なら720字以上が目安です。これより1文字でも少ないと駄目というわけではありませんが、8割にも達していないと、採点者によってはかなり減点になります。また、制限字数を1字でも超えてはなりません。
これを形式主義と非難する指導者もいますが、インターネットを除いて、字数制限の無い発表場所などまずありません。「内容さえよければかまわない」と記者や作家が好き勝手な字数で書いてきたら、雑誌の編集者はお手上げです。
【ひとつの文を長くしすぎない】
本来、ひとつの文の長さと文章の良し悪しは関係ありません。しかしひとつの文が長くなると、呼応の誤りをしたり、ねじれた表現をしたりしがちです。受験対策としては、長くても40〜60字くらいにとどめたほうが安全です。
【文体を統一する】
文章の形式・様式を文体といいます。文語体、口語体、和文体。漢文訓読体、書簡体など様々な種類があります。そのうち小論文に関係するのは、「です・ます」の敬体と、「だ・である」の常体です。
内容が良ければどちらで書いてもかまわないのですが、小論文には常体が向いています。敬体はともすれば子供の作文のような印象を与えやすく、得策ではありません。
敬体と常体のどちらを使うにせよ、ひとつの文章では文体を統一してください。敬体と常体が混ざっていると、文章を書く基本が身についていないと見なされます。
× よい作文だが、小論文とはいえません。
【「思う」を避ける】
小論文の文は、「……だ」と言い切るのが基本です。理系ならなおさらで、「……と思う」「……だろう」などのあいまいな表現をできる限り避けねばなりません。理系は実験と論証によって成り立っていますから、「Aは百グラムだと思う」のような表現は不適切だからです。
断定してよいのか確信が無いのに「……だ」と言い切るのは、抵抗を覚えるかもしれません。しかし「思う」から文章を書いているのですから、それをわざわざ書くのと、責任逃れをしたい気持ちの表れと解釈されます。文末を「……思う」とするのは、「他の人は意見が異なるかもしれないし、根拠も弱いが、それでも私はこう思えてならない」という場面に限定してください。
文系の小論文では「思う」と書かざるを得ないこともありますから、もう少し緩く考えてよいでしょう。しかしたとえ文芸文、感想文であっても、「思う」の多様は良い印象を与えません。
断定するには抵抗がある場合、次のような終わり方もあります。ご参考までに。
「……といえる」「……という声が多い」「……ていくことになろう」「……といわれている」「……と推定される」他。
【敬語を避ける】
小論文では原則として敬語や美化語を使いません。特に社会人の受験生は「患者さん」「お客様」などと書かないよう注意してください。
小論文は論理の展開が目的で、余計な飾りは必要ありません。敬語も飾りの一種であり、論理の展開という点で利点がありません。
採点者によっては、敬語を使っても減点するとは限りません。しかし敬語表現を正しく使いこなすのは案外難しく、過って使えば確実に減点されます。書かなくてもよい敬語に神経を使う余裕があるのなら、そのエネルギーを内容に向けるべきです。
前へ・次へ


小学生の作文、小論文対策、大人のための作文練習など、一人一人の個性と希望に応じて添削を行ないます。回数も期間も自由に設定できます。まずは格安「お試し添削」で体験してください。
【作文・小論文一般に役立つ本】
『伝わる・揺さぶる! 文章を書く』
(山田 ズーニー/ PHP研究所/2001年11月/236 p:新書/税込 693円)
「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイスしています。 様々なタイプの文章の作成法を具体的に解説するノウハウ本ですが、読んでいくうちに著者の真摯な姿勢に心が動かされます。 最もおすすめの1冊です。
同じ著者の近作に『おとなの小論文教室。』
『理解という名の愛がほしいおとなの小論文教室。』
があり、どちらも好評です。
『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』
(井上 ひさし/新潮社/2002年01月/273p:文庫/税込 539円)
井上ひさしが3日間講義した内容の記録。原稿用紙の使い方、題のつけ方から始まり、自分にしか書けないことを分かりやすく書く作文技術を盛り込んでいます。作者による添削例付き
『レポート・論文の書き方入門』
(河野 哲也/慶應義塾大学出版/2002年12月/116 p:21 x 15 (cm)/税込 1,050円)
大学などの講義でレポートや論文の提出を求められたときどのように書けばよいか、基本的な考え方やルールをていねいに解説。初めてレポートを書く人がまず読むべき入門書です。




【適切な字数で書く】
制限字数の9割以上。800字なら720字以上が目安です。これより1文字でも少ないと駄目というわけではありませんが、8割にも達していないと、採点者によってはかなり減点になります。また、制限字数を1字でも超えてはなりません。
これを形式主義と非難する指導者もいますが、インターネットを除いて、字数制限の無い発表場所などまずありません。「内容さえよければかまわない」と記者や作家が好き勝手な字数で書いてきたら、雑誌の編集者はお手上げです。
【ひとつの文を長くしすぎない】
本来、ひとつの文の長さと文章の良し悪しは関係ありません。しかしひとつの文が長くなると、呼応の誤りをしたり、ねじれた表現をしたりしがちです。受験対策としては、長くても40〜60字くらいにとどめたほうが安全です。
【文体を統一する】
文章の形式・様式を文体といいます。文語体、口語体、和文体。漢文訓読体、書簡体など様々な種類があります。そのうち小論文に関係するのは、「です・ます」の敬体と、「だ・である」の常体です。
内容が良ければどちらで書いてもかまわないのですが、小論文には常体が向いています。敬体はともすれば子供の作文のような印象を与えやすく、得策ではありません。
敬体と常体のどちらを使うにせよ、ひとつの文章では文体を統一してください。敬体と常体が混ざっていると、文章を書く基本が身についていないと見なされます。
× よい作文だが、小論文とはいえません。
【「思う」を避ける】
小論文の文は、「……だ」と言い切るのが基本です。理系ならなおさらで、「……と思う」「……だろう」などのあいまいな表現をできる限り避けねばなりません。理系は実験と論証によって成り立っていますから、「Aは百グラムだと思う」のような表現は不適切だからです。
断定してよいのか確信が無いのに「……だ」と言い切るのは、抵抗を覚えるかもしれません。しかし「思う」から文章を書いているのですから、それをわざわざ書くのと、責任逃れをしたい気持ちの表れと解釈されます。文末を「……思う」とするのは、「他の人は意見が異なるかもしれないし、根拠も弱いが、それでも私はこう思えてならない」という場面に限定してください。
文系の小論文では「思う」と書かざるを得ないこともありますから、もう少し緩く考えてよいでしょう。しかしたとえ文芸文、感想文であっても、「思う」の多様は良い印象を与えません。
断定するには抵抗がある場合、次のような終わり方もあります。ご参考までに。
「……といえる」「……という声が多い」「……ていくことになろう」「……といわれている」「……と推定される」他。
【敬語を避ける】
小論文では原則として敬語や美化語を使いません。特に社会人の受験生は「患者さん」「お客様」などと書かないよう注意してください。
小論文は論理の展開が目的で、余計な飾りは必要ありません。敬語も飾りの一種であり、論理の展開という点で利点がありません。
採点者によっては、敬語を使っても減点するとは限りません。しかし敬語表現を正しく使いこなすのは案外難しく、過って使えば確実に減点されます。書かなくてもよい敬語に神経を使う余裕があるのなら、そのエネルギーを内容に向けるべきです。


小学生の作文、小論文対策、大人のための作文練習など、一人一人の個性と希望に応じて添削を行ないます。回数も期間も自由に設定できます。まずは格安「お試し添削」で体験してください。
『伝わる・揺さぶる! 文章を書く』
(山田 ズーニー/ PHP研究所/2001年11月/236 p:新書/税込 693円)
「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイスしています。 様々なタイプの文章の作成法を具体的に解説するノウハウ本ですが、読んでいくうちに著者の真摯な姿勢に心が動かされます。 最もおすすめの1冊です。
同じ著者の近作に『おとなの小論文教室。』
『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』
(井上 ひさし/新潮社/2002年01月/273p:文庫/税込 539円)
井上ひさしが3日間講義した内容の記録。原稿用紙の使い方、題のつけ方から始まり、自分にしか書けないことを分かりやすく書く作文技術を盛り込んでいます。作者による添削例付き
『レポート・論文の書き方入門』
(河野 哲也/慶應義塾大学出版/2002年12月/116 p:21 x 15 (cm)/税込 1,050円)
大学などの講義でレポートや論文の提出を求められたときどのように書けばよいか、基本的な考え方やルールをていねいに解説。初めてレポートを書く人がまず読むべき入門書です。


コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://malum.blog5.fc2.com/tb.php/273-2b369dd3
