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2008-09

漢字とかなの使い分け・かなで書く場合

前回に続いて、原則としてかな(片仮名・平仮名)で書く場合を説明します。主に小論文が対象ですが、一般の作文でも迷ったら以下をよりどころとしてください。

かなで書く

【 】の語は、小論文は原則としてかなで書きます。

【 形式名詞 】
例:こと・ほど・ところ・とおり・ため・ほう
本来持っていた意味が薄くなり、それだけで独立した働きが出来ない語を形式名詞といいます。「食べること」「このほど」「お休みのところ」「そのとおり」「母のため」「私のほうこそ」の下線部がこれにあたります。小論文ではすべてかなにしてください。

一般の作文でも大部分はかなにした方が読みやすくなりますが、私は「ほう」については漢字にしています。かなと漢字のバランスが理由ですが、趣味と考えてもらってもかまいません。ある程度は語によって判断すべきでしょう。

【 接頭語 】
例:お茶・ご飯
名詞の前に付ける「お」「ご」などを接頭語といい、小論文では原則としてかなにします。
一般の作文では言葉ごとに決めればよいですが、迷ったらかなにしてください。

ただし「」を「ぎょ」「おん」と読むときは漢字にします。
例:御者(ぎょしゃ)・御社(おんしゃ)

【 接尾語 】
例:野郎ども・女性たち・彼ら
名詞の後に付ける「お」「ご」「ら」などを接頭語といい、小論文では原則としてかなにします。「子ども」の「ども」も本来は接尾語ですので、小論文ではかなが無難でしょう。

ただ個人的には、接尾語なら何でもかなで書くのは単なる形式主義と考えています。「子ども」の「ども」を「野郎ども」の「ども」と同じとするのは、語感に対して鈍感としか思えません。一般の作文では「ら」以外は漢字でもかまいません。

【 副詞 】
例:すべて・まったく・ほとんど
小論文では副詞は原則としてかなにします。
一般の作文でも、過度の漢字使用を避けるためにもかなを優先すべきですが、かなと漢字のバランスで語ごとに決めればよいでしょう。ポイントはどちらが分かりやすいかです。

【 接続詞 】
例:したがって・しかし・よって
小論文では副詞は原則としてかなにします。
一般の作文でも、読みやすさの点からかなを原則にすべきでしょう。

【 補助用言 】
例:ください・ある・いる・ない
「ご覧ください」「人間である」「寝ている」「強くない」の下線部のように、本来の意味を失って補助的な意味を添える動詞・形容詞を補助用言といいます。
小論文ではすべて原則としてかなにします。
一般の作文でも大部分は同じですが、「ください」などは使われる場面で決めればよいでしょう。

【 助動詞 】
例:ない・ようだ
「分からない」「真夏のようだ」の下線部のような助動詞は、小論文ではすべて原則としてかなにします。
一般の作文でも、過度の漢字使用をひかえるためにもかなを原則にすべきでしょう。

【 補助的な使い方の「いう」 】
「セイシェルという国」「何万という数の虫」の「いう」は、本来の「言葉を口に出す」という意味が弱くなったり、失ったりして、他の語に補助的に付いて用いらています。このような「いう」はかなで書きます。逆に本来の意味のときは「言う」と漢字で書きます。
これは通常の作文にも当てはまります。

【 あいさつの語 】
例:「ありがとう」「こんにちは」「さようなら」
小論文はもちろん、通常の作文でもかなで書いた方が良いでしょう。「有難う」はまだしも、「今日は」と漢字で書くと、読み手が『きょうは』という主語と一瞬取り違えたりして読みにくくなるからです。

なお、「こんにちは」を「こんにち」と書く人がたまにいますが、元々の意味から考えててもこれは誤りです。


小論文で漢字にするか、かなにするかは、ほとんどの場合新聞をよりどころにするのが無難です。
それ以外の作文では、漢字・かなのバランスと、どちらが読みやすいかで決めてください。
ただしひとつの作文で「私達」と「私たち」を混在させるような書き方をすると、読み手に「この人は無神経な性格だ」と判断されてしまいます。書き方は一つに統一してください。

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