作文のポイント・思考を止めない
文章を書くとき、あなたは思考停止に陥っていませんか?
「主人持ちの文学」という言葉があります。
小林多喜二宛ての志賀直哉の書簡で使われている語で、「文学はある思想の宣伝の道具になってはならない」という意味で使われたと言われています。
しかしこの語はもう少し広く意味をとって、文章を書くに際してある考えを検証抜きに絶対視してはならない、と解釈することもできるでしょう。直哉の意図とはずれるかもしれませんが。
名の知られた知識人でも、どうかすると特定の人物や思想、概念を神聖不可侵にして、そこで思考を止めてしまいます。かつてはマルクス、レーニンの言葉がそれでした。現在ならさしずめ「国家」「民族」という概念がそれに当たりそうです。
考える訓練を積んでいるはずの知識人でもこうですから、アマチュアの我々はもう思考停止だらけです。ある人物や考え方に引き付けらたり、汎用性のある便利な言葉に出会うと、もうそこで考えるのを止めてしまいます。借り物を振りかざすのですから、文章は月並みで退屈になりますが、当人だけは立派なことを書いたつもりでいるために気が付きません。
たてまつりやすい人物としては、組織のトップやカリスマ性のある人が挙げられます。
「○○さんがこう言っていた」で押し切ろうとする言動に接しなかった方はごく少数派でしょう。
論証抜きで正しいとされる「正義」も、考えを止めてしまうポイントにしばしば転化します。
「リサイクル」などはその好例です。再利用にはエネルギーを消費しますし、時にさらなる資源の浪費につながるケースもあるのですが、「リサイクル」という美しい言葉で満足すると、もうそれ以上考えるのを止めてしまいます。
何かを評価するのに、「かわいい」「最高」などの便利なひと言で済ませる人がいます。
これを言えば価値判断をした気になり、何をどう自分は評価しているのか、さらに考えようとしなくなってしまいます。
月並みな語句はただ文章の質を落とすだけではありません。その人が思考を止めている証(あかし)でもあります。
迷いながら言葉を発するのと違い、思考を停止すれば自信に満ちて語ることができます。自分で考えなくても便利な「何か」が正しさを保証しているのですから、胸をはるのも容易です。こうして言葉は説得力を失い、中味を失って、ただ陳腐で威圧的なだけになってしまいます。
「…するのは当然である」と書きたくなったら注意してください。「当然」で片付けたのではもはや意見ではありません。「だまれ!」と怒鳴るも同然です。
どうしてそれを当然と言えるのか、根拠はどこにあるのか、簡単に結論を出そうとせず、しっかりと調べ、じっくりと考えてください。分かったと思っても安易に思考を止めず、さらに「なぜ」と問うてください。
内政干渉、伝統、国家、民族、著作権、個性尊重……どれも単純に白黒つけられるほど「当たり前」ではありません。
もちろん、全てを疑うことは現実の問題として不可能です。言葉や概念のひとつひとつを厳密に検討していたら、数行の文章さえ膨大な時間がかかってしまいます。あるていど、思考を止めて進めざるをえません。
だからこそ、自分が最も言いたい要(かなめ)については、「主人持ち」になって思考を止めていないか、月並みな言葉で済ませていないか、チェックをする必要があります。
「今、私は思考を止めていないか?」
文章を書く際は、常にこう自分に問いかけてください。
自己推薦や受験の小論文で思考停止に満ちた文を提出していたら、真面目に考える気が無いと相手に判断されても仕方ないでしょう。
前へ・次へ


【広告 ・ 就職支援の紹介】


DTPマガジンズは、「デザイン・編集・WEBデザイナー」へ就転職する人をサポートする就職支援スクールです。現場で行うテクニックを取り入れた400時間の授業から履歴書の書き方、
まで、きめ細かく指導しています。スクール所在地が東京都市ヶ谷ですので、通える地域の方が対象です。


スタッフストリートは、正社員、契約社員、アルバイトなどの求人情報から、SOHO(業務委託やFCなど)の案件情報を紹介するサイトです。興味のある情報を閲覧して、実際に求人情報への応募も可能です。無料会員登録募集中。


在宅総合福祉企業セントケアでは、介護スタッフ、看護師、事務職その他随時募集中です。
同時にホームヘルパー養成研修の受講生も募集しています。介護の現場で豊富に経験を積んだベテランスタッフが中心となって講義を行います。その後入社した方には「資格取得補助制度」で全額キャッシュバックされます。
「主人持ちの文学」という言葉があります。
小林多喜二宛ての志賀直哉の書簡で使われている語で、「文学はある思想の宣伝の道具になってはならない」という意味で使われたと言われています。
しかしこの語はもう少し広く意味をとって、文章を書くに際してある考えを検証抜きに絶対視してはならない、と解釈することもできるでしょう。直哉の意図とはずれるかもしれませんが。
名の知られた知識人でも、どうかすると特定の人物や思想、概念を神聖不可侵にして、そこで思考を止めてしまいます。かつてはマルクス、レーニンの言葉がそれでした。現在ならさしずめ「国家」「民族」という概念がそれに当たりそうです。
考える訓練を積んでいるはずの知識人でもこうですから、アマチュアの我々はもう思考停止だらけです。ある人物や考え方に引き付けらたり、汎用性のある便利な言葉に出会うと、もうそこで考えるのを止めてしまいます。借り物を振りかざすのですから、文章は月並みで退屈になりますが、当人だけは立派なことを書いたつもりでいるために気が付きません。
たてまつりやすい人物としては、組織のトップやカリスマ性のある人が挙げられます。
「○○さんがこう言っていた」で押し切ろうとする言動に接しなかった方はごく少数派でしょう。
論証抜きで正しいとされる「正義」も、考えを止めてしまうポイントにしばしば転化します。
「リサイクル」などはその好例です。再利用にはエネルギーを消費しますし、時にさらなる資源の浪費につながるケースもあるのですが、「リサイクル」という美しい言葉で満足すると、もうそれ以上考えるのを止めてしまいます。
何かを評価するのに、「かわいい」「最高」などの便利なひと言で済ませる人がいます。
これを言えば価値判断をした気になり、何をどう自分は評価しているのか、さらに考えようとしなくなってしまいます。
月並みな語句はただ文章の質を落とすだけではありません。その人が思考を止めている証(あかし)でもあります。
迷いながら言葉を発するのと違い、思考を停止すれば自信に満ちて語ることができます。自分で考えなくても便利な「何か」が正しさを保証しているのですから、胸をはるのも容易です。こうして言葉は説得力を失い、中味を失って、ただ陳腐で威圧的なだけになってしまいます。
「…するのは当然である」と書きたくなったら注意してください。「当然」で片付けたのではもはや意見ではありません。「だまれ!」と怒鳴るも同然です。
どうしてそれを当然と言えるのか、根拠はどこにあるのか、簡単に結論を出そうとせず、しっかりと調べ、じっくりと考えてください。分かったと思っても安易に思考を止めず、さらに「なぜ」と問うてください。
内政干渉、伝統、国家、民族、著作権、個性尊重……どれも単純に白黒つけられるほど「当たり前」ではありません。
もちろん、全てを疑うことは現実の問題として不可能です。言葉や概念のひとつひとつを厳密に検討していたら、数行の文章さえ膨大な時間がかかってしまいます。あるていど、思考を止めて進めざるをえません。
だからこそ、自分が最も言いたい要(かなめ)については、「主人持ち」になって思考を止めていないか、月並みな言葉で済ませていないか、チェックをする必要があります。
「今、私は思考を止めていないか?」
文章を書く際は、常にこう自分に問いかけてください。
自己推薦や受験の小論文で思考停止に満ちた文を提出していたら、真面目に考える気が無いと相手に判断されても仕方ないでしょう。


DTPマガジンズは、「デザイン・編集・WEBデザイナー」へ就転職する人をサポートする就職支援スクールです。現場で行うテクニックを取り入れた400時間の授業から履歴書の書き方、
まで、きめ細かく指導しています。スクール所在地が東京都市ヶ谷ですので、通える地域の方が対象です。
スタッフストリートは、正社員、契約社員、アルバイトなどの求人情報から、SOHO(業務委託やFCなど)の案件情報を紹介するサイトです。興味のある情報を閲覧して、実際に求人情報への応募も可能です。無料会員登録募集中。
在宅総合福祉企業セントケアでは、介護スタッフ、看護師、事務職その他随時募集中です。
同時にホームヘルパー養成研修の受講生も募集しています。介護の現場で豊富に経験を積んだベテランスタッフが中心となって講義を行います。その後入社した方には「資格取得補助制度」で全額キャッシュバックされます。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://malum.blog5.fc2.com/tb.php/192-88f430f8
