記憶の子供――勝手にライバル
前回紹介した斎藤裕子と同じクラス(当時の某チェーン展開補習塾は、1クラス12、3名までの一斉指導方式でした)に、荒城和博(仮名)がいました。
彼は中の上くらいの成績でしたが、英語だけは得意で、普段もしっかり努力していました。それだけに、家庭であまり勉強しなくても出来る斎藤裕子は、面白くない存在だったのでしょう。その教室では1月に1回テストをしていましたが、他の教科は無理でも英語だけは負けないと、勝手にライバル心を燃やしていました。
でも現実は厳しく、ドラマのようにはいきません。
たいていは、英語でも斎藤裕子が少し上で1位でした。そのたびに非常に悔しがり、
「次こそは追い越してやる」
と、一層努力を重ねるのが常でした。
彼女の存在が無かったら、英語も他の教科とさほど変わらないレベルで終わったかもしれません。
本来中レベルの学力だったにもかかわらず、冬ごろには、英語は学校でもかなり上位になっていました。
ところで、その彼がある雑談の際、次のようなことを言っていました。
現実的なものを好む人は地理が得意で、空想を好む人は歴史が得意。
私は、後者でしたが、皆さんはどうでしょうか?
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彼は中の上くらいの成績でしたが、英語だけは得意で、普段もしっかり努力していました。それだけに、家庭であまり勉強しなくても出来る斎藤裕子は、面白くない存在だったのでしょう。その教室では1月に1回テストをしていましたが、他の教科は無理でも英語だけは負けないと、勝手にライバル心を燃やしていました。
でも現実は厳しく、ドラマのようにはいきません。
たいていは、英語でも斎藤裕子が少し上で1位でした。そのたびに非常に悔しがり、
「次こそは追い越してやる」
と、一層努力を重ねるのが常でした。
彼女の存在が無かったら、英語も他の教科とさほど変わらないレベルで終わったかもしれません。
本来中レベルの学力だったにもかかわらず、冬ごろには、英語は学校でもかなり上位になっていました。
ところで、その彼がある雑談の際、次のようなことを言っていました。
現実的なものを好む人は地理が得意で、空想を好む人は歴史が得意。
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